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新規就農者の声Voice of seniors
農業は自分の性格に合っていると思いました。
取材日:令和4年6月
朝来市立野で野菜を栽培する田中健一さんを取材しました。
「たまたま農業だったんです。」
どうして農業を始めようと思ったのですか?
田中氏:自分がサラリーマンの仕事には向いていないと思ったとき、次の仕事は、①独立して仕事したい、②外で仕事をしたい、③自分で采配したいという3つの条件を満たす仕事を考えました。
職人のような一人で没頭できる仕事がしたかったんです。それでたまたま選んだのが農業だったんです。
「縁を感じて朝来市を選びました。」
どうして朝来市を選んだんですか?
田中氏:全国の農業関係の求人募集を見て、40カ所くらい行きたい場所をピックアップしました。その中から、父親の出身地であることから縁を感じて、一番に行ったのが朝来市でした。農業法人に面接に行って、社長がそのまま市役所に連れて行ってくれて、朝来市の農業研修生になることが決まりました。
朝来市に初めて来たとき、自分は農業に関する知識や経験が全くない状態でした。それでも、研修制度など農業を始められる条件が整っていたのはラッキーでした。研修を受けながら、自分がやりたい農業が見えてきて、最初に求人募集を見て伺った農業法人を含めて、4人の親方農家の元で学びました。
「農業は自分の性格に合っていると思いました。」
実際に独立して農業をはじめて見てどうですか?
田中氏:農業は自分の性格に合っていると思います。自分で全てコントロールできるので、気持ちを無理することはありません。
「経験値をもっと積みたいです。」
苦労した点はありますか?
田中氏:独立して3年目ですが、農作物の栽培は一年一作が基本なので、すぐには経験を積むことができません。思った時期に収穫できなかったり、病気が出たり、まだまだ結果が安定しません。経験不足から、技術や力が足りないなと感じることはあります。
周りに相談できる人はいますか?
田中氏:地域の事を聞くならこの親方、ねぎの事を聞くならこの親方、販売のことを聞くならこの親方とそれぞれ相談できる人がいます。近所の農家の方にも機械を貸してもらうなど、良くしてもらっています。自分が成長するために必要な要素を持っている方の所でそれぞれ勉強させてもらっています。
「地域に特産品『岩津ねぎ』があることはラッキーでした。」
朝来市には岩津ねぎという特産品がありますよね?
田中氏:自分の地域に特産品があることはラッキーでした。岩津ねぎはブランドが確立しているし、作れば売れる品目です。ただ、栽培期間は長いし、出荷作業も手間がかかるので正直面倒くさいところもあります。
「妻は自分ができない冒険をしてくれているので楽しいと言ってくれます。」
ご家族は農業についてどう思われていますか?
田中氏:朝来に最初に来た時は、自分が結婚するとも、子供ができるとも想像していませんでした。家族は大事です。もっと農業に没頭したいと思う時期もありましたが、今は子育てもしっかりして、妻も別の仕事をしているので、お互いに切磋琢磨しながら成長できればと思っています。
農業はどうしてもスポット的には忙しい時期もありますが、自分である程度仕事をコントロールできます。自分が生まれ変わったら、こんな環境で育ちたかったと思える環境で子育てできていると思います。
「自分は最後尾から始めました。」
今後の目標やビジョンはありますか?
田中氏:研修後の5年間で普通にご飯を食べられる位に稼げるようになりたいです。農業の知識や経験が全くない最後尾から始めましたが、自分みたいな人でもここまで来られたんで、誰でもできると思います。農業は学べる力、吸収力がある人が向いていると思います。一緒に朝来市の農業を盛り上げてくれる仲間を待っています。
新規就農(令和4年6月取材時点)先輩DATA
氏名:田中健一 住所:朝来市立野 年齢:36歳
【就農から現在まで】 平成29年 離職 平成29年 朝来市に移住 平成29年 農業研修開始 令和 2年 独立就農
【農業経営の状況】 農地:63a 経営内容:岩津ねぎ30a、スイカ10a、白ネギ5a、山椒8a、その他10a 労働力:本人 出荷先:JA、卸業者、直売所等