ひょうご就農支援センター

新規就農者の声Voice of seniors

先輩No.013
ゴール(目標)を設定し、そこから逆算してやるべきことを絞っていくことが重要

適地適作、就農地を探す場合は焦らずに

取材日:令和5年5月
豊岡市出石町で有機野菜を栽培するタチワキゆとり農園の立脇収平さんを取材しました。

立脇収平氏写真

農業を志したきっかけは?

立脇氏:中学生の時に、トライやる・ウィーク(※)で後の師匠となる中務氏のナカツカサファームで農業体験をしました。中務氏の有機農業に取り組む姿勢に感動し、人がやっていないことをやってみたいという思いから有機農業を始めました。

※トライやる・ウィーク
兵庫県内の中学生が職場体験、福祉体験、勤労生産活動などを通じ、働くことの意義、楽しさを実感したり、社会の一員としての自覚を高めるなど、生徒一人一人が自分の生き方を見つけられるよう支援する兵庫県の取り組み。

農業を始めて良かったことや苦労したことはありますか?

立脇氏:身近に相談できる人と出会えたことや、仲間作りを通して地域で有機農業の輪が広がってきていて嬉しいです。就農当初は少量多品目栽培だったのですが、効率的な栽培方法や販売先のニーズを考慮し、現在の品目に絞り込むまで試行錯誤を重ねたことが大変でした。

有機にんじん
立脇収平氏写真 有機ほうれん草の収穫

これから就農を目指す人にアドバイスをお願いします。

立脇氏:仲間づくりを大切にしてください。
困った時に相談できることはもちろん、経営面でも一人よりグループの方が有利だと思います。

適地適作、就農地を探す場合は焦らずに条件の良い土地を見つけてください。
産地になっている作物はその地域で育てやすいですし、経験豊富な先輩からアドバイスを受けることもできます。また、農地は長年付き合っていくものですので、焦って条件の良くない場所で始めてしまうと長期に渡って苦しむことになります。農地の選定に1、2年かけてでも良い土地で始めた方が良い結果を生むと思います。

ゴール(目標)を設定し、そこから逆算してやるべきことを絞っていくことが重要だと思います。どれくらいの売上を目指すのか?仕事と休みのバランスは?どんなライフスタイルを望むのかによって、栽培する作物の選定や面積、設備投資の規模、雇用などが変わってきます。身の丈以上のことは長く続けられませんので、目標にたどり着くためにやるべきことを明確にした経営計画を立て実行することが重要です。

新規就農(令和5年5月取材時点)先輩DATA
立脇収平氏写真

氏名:立脇収平
(たちわきしゅうへい) タチワキゆとり農園 住所:豊岡市出石町 年齢:30歳 就農区分:新規学卒

【就農から現在まで】 2016年 大学卒業後、豊岡農業スクール 入校、農業青年クラブ 豊岡YAC加入 2019年 豊岡市出石町で就農 2020年 生産者グループ 豊岡オーガニック ワークスを結成、副会長を務める 2022年 ハウスを増設 現在に至る

【農業経営の状況】 農地:130a 経営内容:露地・施設で有機野菜の生産 ピーマン10a、ニンジン50a、 ハウス5棟1500㎡ ホウレンソウ、コマツナ、葉ネギ を周年出荷 労働力:本人、母、雇用2名 出荷先:卸業者

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