ひょうご就農支援センター

新規就農者の声Voice of seniors

先輩No.015

軸はぶれない!! 小さな1番がたくさんある。

取材日:令和6年3月
地元である姫路市安富町に戻り農業に取り組む吉田勝博さんを取材しました。

吉田勝博氏写真
~きっかけは高齢者福祉~

農業に興味をもったきっかけは?

吉田氏:元々、小さいころから農業に携わっていたということではなく、高校は普通科に進学し、大学は高齢者福祉を勉強するために福祉大学にいきました。

農業に興味をもったのは、大学3年生の時です。社会福祉士になるための現場実習で地元の老人ホームにいった際、高齢の利用者から、今までお米や野菜を作ってきたけれど体力的に難しくなっている現状を聞きました。

そこで、高齢者の方々の今後のサポートは食事介助などの直接的な介護だけでなく、先祖代々受け継いできた農地を守るということも間接的な介護になるのではと考えたことがきっかけです。

福祉の勉強をしていたところからいきなり農業というのは大変なことも多かったのでは?

吉田氏:なにもわからない状態だったので、とにかく考えて動いて動いてって感じでした。わからないことがあれば、いろんなところに聞き回りました。こうした経験があったからこそ、ちゃんと自分で考えて行動できるようになったと思います。

農業をしていてうれしかったことは?

吉田氏:自分の地の利を活かした、自分じゃないとできない農業をしたいと考え、地元である姫路市安富町で農業をはじめました。

就農するまで地域外におり、第三者経営継承という形で地元に帰ってきました。地元で農業をしていく中で、「吉田くんが帰ってきてくれてよかった」という声ももらい、地域に認められたと感じた時はうれしかったです。

餅つき体験
奥播磨樽酒と吉田氏写真
~自分の軸をもつ~

経営において大切にしていることは?

吉田氏:自分は、農業をする上で「自分にしかできない農業」「小さくて強い農業」「小さな1番がたくさんある」をテーマにしており、この軸がぶれないようにするということを大切にしています。なので、作付けを決める時、損得ではなく、「なぜこの地域で、なぜ自分が栽培するのか」「そのストーリーを語れるか?」で決めています。地元酒蔵への酒造用米や白小豆の白雪大納言を作る理由はそこにあります。

「小さくて強い農業」っていうのは、1人でできる面積で損益分岐点の1番高いところを目標にしています。確実な売り先を持ち、経費を削減し、自分しかできないことをしているから利益が確実に担保されてるんですよね。

「小さな1番」っていうのは、安富町という自分の勝負する場所の中で沢山の1番を取るということです。そうすることでその地域から選ばれることができます。(作付け面積、酒米生産量、苗販売量等1位)

~自分にしかできない農業を!~

青年クラブなど同年代の方と積極的に交流されていますが、刺激になることなどはありますか?

吉田氏:地域の青年クラブ(HANDS)は、自分と同じ作物を栽培している人の集まりではなく、野菜の人もいれば果樹の人もいて、有機栽培に取り組む人もいます。それぞれが、自分の事業に対して思いをもっていて、「俺の事業はこうなんや」って話を聞けるのは、やっぱり刺激を受けますね。

なにもわからないところからいろんな人の話を聞き情報を集めて、今の自分の形があると思うので、青年クラブのようないろいろな情報を得られる環境はすごく大事かなと思っています。

これからチャレンジしていきたいことは?

吉田氏:食育ですね。コメってこうやってとれて、こうなるんやでっていうところもっと知ってもらいたいです。今後は、今やってる餅つきや田植え体験をもっといろいろな形に広げていきたいです。

白小豆の栽培も昔は町内に生産組合があり、沢山作られていましたが、今では、唯一の生産者になってしまいました。地域の特産であった白小豆を、地元の人がなかなか食べられないのはちょっと寂しいなという思いがあります。もっと地元の人が食べられるよう、何か新しいことにチャレンジできたらと思います。

これから就農する人に伝えたいこと

吉田氏:やっぱり「自分しかできない農業」っていうのをやるべきやなと思うので、なんでこの作物をこの地域でやるのかっていうのは、農業を始める前にしっかり考えてほしいと思います。

小学生稲刈り体験
新規就農(令和6年3月取材時点)先輩DATA
吉田勝博氏写真

氏名:吉田勝博 (よしだかつひろ) 住所:姫路市安富町名坂 年齢:38歳 就農区分:Uターン

【就農から現在まで】 2018年4月 農業法人離職 2018年12月~2020年7月 農業法人で19ヶ月間農業研修 をしながら地元の中核農家から 第三者経営継承を進めて行った 2020年8月 就農

【農業経営の状況】 経営内容:水稲(主食用)5ha、 水稲(酒造用)6ha、 小豆(白雪大納言)2ha 作業受託 育苗2,000枚 収穫調整2ha 労働力:本人、雇用1名 出荷先:酒造会社、飲食店、個人等

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